この記事ではそんな方のために、カスタマーデータプラットフォーム(CDP)の定義や似ている用語である「DMP」との違いを解説します。また主要なCDPのサービスも7個紹介しています。 なお、重要度を客観化するために既存のカスタマーデータプラットフォーム・プライベートDMP・BIツールを紹介したサイト10個を調査し、出現頻度をスコアリングしました。 出現頻度の高い順に掲載しているので、この記事を読めば効率よく良質なカスタマーデータプラットフォームを探すことができます。 ※出現頻度が同数の場合は、アルファベット順に掲載しています。日本語名については、ローマ字表記で判断しています。
カスタマーデータプラットフォーム(CDP)とは?
CDP(Customer Data Platform)とは、顧客1人の属性データや行動データを管理するためのデータサービス基盤です。
カスタマーデータプラットフォーム(CDP)とは?CDPとDMPの違い主要なカスタマーデータプラットフォーム 7サービスカスタマーデータプラットフォーム比較表 1,.社内に分散しているデータを分析しターゲットセグメントを作成「Rtoaster」 2.ドラッグ&ドロップで簡単に操作できる「Tableau」3.機械学習によって自動で見込み顧客を特定「TREASURE CDP」4.Adobe AnalyticsとAdobe Targetの連携で細かなセグメント別分析を実現「Adobe Audience Manager」5.サイト来訪者1人ひとりの属性・デジタル行動・欲求・願望を分析できる「Juicer」6.匿名の顧客の中から有望な潜在顧客を見つけ出せる「Oracle BlueKai」7.SalesforceやGoogleAnalyticsと連携できる「Oracle BI」 まとめ
Customer Data Platform Instituteによると、CDPの定義は以下のとおりです。
マーケターによって管理されているすべての顧客の行動データ、プロフィールデータおよびその他のデータが永続的なデータベースとして利用できる顧客のデータは重複しないユニークなもので、マーケターがそれらのデータを使い分析し、ビジネスに活用できる
総括すると、CDPとは単純な個人のプロフィールデータだけではなく、それに結びつくあらゆるデータ(※)を取得し、それらのデータを管理、分析できる状態を言います。 あらゆるデータとは、位置情報、SNSの情報、商品の購入情報(POS情報)などです。 従来の顧客データ以外に、あらゆるデータを組み合わせることで、高度な売り上げ予測やマーケティング戦略を立てることができます。
CDPとDMPの違い
CDPと似たような概念で、「DMP」というものがあります。 DMPとは、Data Management Platformの略で、蓄積されているあらゆるデータを統合的に管理するプラットフォームです。 データを使えるような形で保存するという意味ではCDPと同じ意味ですが、設計思想に違いがあります。 DMPはCookie、訪問サイトベースであるために、ざっくりとしたグルーピングしかできず、これまで広告配信などにしか活用されてきませんでした。 一方、CDPは、1stPartyデータといって、CRMデータや、POSデータなど「より個人にフォーカスした」データを使い、販売、マーケティング戦略に活用するためのデータ基盤であると言えます。 DMPについて詳細を知りたい方は、下記記事をご参考ください。 DMPおすすめ8サービスを徹底比較|マーケティングデータを一括分析!
主要なカスタマーデータプラットフォーム 7サービス
ここからは、主要なカスタマーデータプラットフォームサービスを紹介していきます。
カスタマーデータプラットフォーム比較表
1,.社内に分散しているデータを分析しターゲットセグメントを作成「Rtoaster」
Rtoaster
概要
Rtoasterは自社サイトのデータを利用したプライベートDMPです。社内に分散しているデータを収集・蓄積・統合します。機械学習を用いたユーザーの自動分析、自身で設定した条件のユーザーの分析結果からターゲットセグメントを作成し、マーケティングアクションに素早く活用できます。
特徴
Webデータ、アプリ行動データなど、多様なデータを収集・蓄積できます。機械学習を用いたユーザーの自動分析、自身で設定した条件のユーザーの分析結果からターゲットセグメントを作成します。
価格
月額150,000円~(詳細はお問合せ下さい)
導入実績
小学館・日本航空など250社以上
こんな人にオススメ
Webデータ・アプリデータ以外にも幅広いデータソースを活用したい方
2.ドラッグ&ドロップで簡単に操作できる「Tableau」
Tableau
概要
Tableauは世界中で利用されているBIツールです。アクセス解析ツールやCRMなど、社内の各部署で保有している顧客データを統合・連携して可視化してくれます。どのようなデータでも数分でデータを可視化し、違いを明確化できるようなビューやダッシュボードを準備してくれます。
特徴
データが社内システムの中にあってもクラウドにあっても接続できます基本的にはドラッグアンドドロップのみで簡単に操作できますTableauServerやTableauOnlineにアップグレードすることで大規模利用が可能になります。アクセス解析ツールやCRMなど、社内の各部署で保有している顧客データを統合・連携できます。
価格
Personal 51,000円/ユーザー/年(ExcelやGoogle スプレッドシートなどのファイルに接続可能)Professional 102,000円/ユーザー/年(ファイル、データベース、Web アプリケーションなどを含む、数百のデータソースに接続可能)
導入実績
ヤフーなど、世界中の様々な企業で導入されています。
こんな人にオススメ
社内の各部署の顧客データを統合・連携することでマーケティングの幅を広げたい企業の方
3.機械学習によって自動で見込み顧客を特定「TREASURE CDP」
TREASURE CDP
ツール概要
データマネージメント事業を展開するトレジャーデータ株式会社のカスタマーデータプラットフォーム(CDP)です。データの収集・分析・連携を目的としたクラウド型データマネージメントサービスです。ウェブ、モバイルアプリケーションなど、様々なソースからのデータ収集、分析、連携を簡単に行えます。
特徴
Web、モバイルアプリケーションなど、様々なソースからのデータ収集、分析、連携を簡単に行えます大容量の購買取引データやWeb閲覧データにも対応しています顧客の行動を機械学習にかけて自動で見込み顧客を特定する「予測リードスコアリング」機能があります
価格
導入事例
こんな人にオススメ
4.Adobe AnalyticsとAdobe Targetの連携で細かなセグメント別分析を実現「Adobe Audience Manager」
Adobe Audience Manager
概要
Adobe Audience Managerは、モバイルデータを収集して分析やターゲティングを行うプライベートDMPです。Adobe AnalyticsとAdobe Targetを連携させることで、あらゆるデータの統合から細かなセグメント作成まで行えます。
特徴
Adobe AnalyticsとAdobe Targetを連携させることで、細かなセグメントでの分析ができます
価格
要お問い合わせ
導入実績
Time Warner Cable社・Lenovo社など有名企業多数
こんな人にオススメ
Adobe AnalyticsやAdobe Targetを利用中の企業の方
5.サイト来訪者1人ひとりの属性・デジタル行動・欲求・願望を分析できる「Juicer」
Juicer
概要
Juicerはユーザーを知ることを目的とした、無料のユーザー分析DMPです。サイト来訪者1人ひとりの属性・デジタル行動・欲求・願望を分析できるので、ユーザーが「どこ」の「誰」で、「何」を期待しているかがわかります。基本機能はすべて無料で、一行のタグをサイトに埋め込むだけで使えます。
特徴
基本機能はすべて無料です一行のタグをサイトに埋め込むだけで使えますGoogleAnalyticsとの連携ができ、Juicerタグを導入する前の過去データをGoogleアナリティクスよりインポートできます重要な指標をグラフィカルに分析し、直感的なUXで表示します
価格
無料 ※無料版より詳細なデータの閲覧・分析レポートの配信などの有料オプション機能があります
導入実績
株式会社東急スポーツオアシスを始めとした27,000 サイト以上
こんな人にオススメ
無料で導入が簡単なサービスをお求めの方
6.匿名の顧客の中から有望な潜在顧客を見つけ出せる「Oracle BlueKai」
Oracle BlueKai
概要
Oracle BlueKaiは、有望な潜在顧客の中から理想的な顧客と似た特徴を持つ潜在顧客を発掘し、ターゲティングすることのできるプライベートDMPです。精度の高いマーケティングを実現します。
特徴
既存の顧客データ・パートナー企業の顧客データ・匿名の顧客データ(自社以外が管理するWebサイト・ソーシャルメディアなどから得られるユーザー情報データ)を組み合わせて潜在顧客を見つけ出します「Oracle Responsys」「Oracle Eloqua」「Oracle Social Relationship Management」と連携できます
価格
要お問い合わせ
導入実績
NEC、エコノミスト(英国の出版社)など
こんな人にオススメ
潜在顧客向けの施策に注力したい方
7.SalesforceやGoogleAnalyticsと連携できる「Oracle BI」
Oracle BI
概要
OracleBIは、日本オラクルの提供するBIツールです。SalesforceやGoogleAnalyticsなどの多彩なデータソースとの連携が可能であることが特徴です。直感的な操作が可能であり、デバイスを問わず統一されたデザインなので、どのデバイスからも簡単に操作ができます。
特徴
SalesforceやGoogleAnalyticsなどの多彩なデータソースと連携できますデバイスを問わず統一されたデザインです
価格
要お問い合わせ
導入実績
幅広い業界で、1,000社以上(企業詳細は非公開)
こんな人にオススメ
SalesforceやGoogleAnalyticsをすでにお使いの企業の方 あわせて読みたい(無料Ebook)絶対に押さえておくべき!プライベートDMP選定の落とし穴
まとめ
いかがだったでしょうか。近年活用できるデータが増えるに従って、様々なマーケティング戦略を立てることができるようになりつつあります。CDPはその先駆けと言える技術になるのではないでしょうか。 顧客の中からターゲットを絞りマーケティングをしていきたい方には「Adobe Audience Manager」「Oracle BlueKai」をおすすめします。 社内の顧客を統合・連携したい方には「TREASURE CDP」「Oracle BI」を、ユーザーの属性を把握したい方には「Juice」を、総合的な機能をお求めの方には「TREASURE CDP」をおすすめします。 今後のマーケティングにおいて最も重要な技術の一つですので、今後も最新動向を引き続きウォッチされることをオススメします。
参考にしたサイト
CDPの仕組みと特徴|デジタルマーケティングラボ プライベートDMPサービスを徹底比較!これで理想のDMPが見つかる – DMP | ボクシルマガジン プライベートDMPについて知る ~概要から導入、活用方法まで~ | b→dash 【徹底解説】DMP(データマネジメントプラットフォーム)の全知識 DMP 導入でなにができる?活用次第でCVが約15倍に | 株式会社グラッドキューブ 国内DMPプレイヤー | RTB SQUARE 【図解】BIツールとは | 比較おすすめ20選 | 機能・導入ポイント – BIツール | ボクシルマガジン 使いやすいBIツール5選:ビッグデータの活用・分析を楽にする! 【永久保存版】BIツール入門!6製品を徹底比較!導入に失敗しない3つのポイントとは?│ジャストシステムのBIツール Actionista!(アクショニスタ) BIツールとは?導入すると何ができる?おすすめツール5選を比較紹介! – Data Knowledge 本当に使える国産BIツール